版築とは、中国式の土壇・土壁の築造法で、板枠の中に土を入れて突き固め、層を重ねてつくるもののことです。
日本でも古くから使われており、奈良の法隆寺の築地塀も版築工法でできあがっています。
版築工法の手順としては、高さ10cmぐらいの板で型枠を作り、そこに土を流し込んで、棒などで突き固めていきます。
板の高さまで土を突き固めたら、またその上に板を当てて土を流し込んで突き固めるという感じで、上へ上へと必要な高さまで同様の手順を繰り返していきます。
このように、版築工法は、土を何層にも積み重ねていく感じで施工をするので、上の法隆寺の築地塀の写真のように、横にラインが入った仕上がりになってきます。
法隆寺の築地塀では、おそらく一つの材料で版築工法がなされているのですが、層ごとに土の色や型枠の板の高さを変えたりすれば、下の写真のような表情の仕上がりになってきます。
丸浩工業の施工例の中で、アート作品として版築工法を使ったものがあるのですが、次回はそれを紹介したいと思います。
版築については、丸浩HPにも書いてありますのでご覧ください。
版築仕上げ/オリジナル版築風仕上げ